尿路結石センターは、医師、看護師、管理栄養士、薬剤師、放射線技師、臨床検査技師が協力し、最新の診断、治療を追求し、生活指導、栄養指導、尿中物質の定量を行うことで治療後の再発予防に一層力を入れ、診療内容を充実させるため2021年4月に開設しました。
尿路結石とは、尿の流れる場所に結石(尿の中に含まれる成分が結晶化したもの)ができた状態を言います。
結石ができる部位によって、腎結石、尿管結石、膀胱結石と呼ばれています。症状は尿に血が混ざったり、尿管結石の場合は激痛を伴ったりすることがあります。そのため、救急車で来院される人もしばしばみられます。
腎尿管結石の患者数は1965年と比較し2015年までで約3 倍に増加しており、男性は7人に1人、女性は15 人に1人の割合で一生に一度は尿路結石にかかるとされています。また尿路結石は非常に再発しやすい病気で、5年で45%、10年で60%の方が再発します。
職種 | 名前 | 役職や資格など | |
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医師 | 鈴木 透 |
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医師 | 福井 浩二 |
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医師 | 西﨑 広典 |
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医師 | 福田 貴大 |
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医師 | 山本 新吾 |
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看護師 | 藤原 孝子 |
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看護師 | 天王寺谷 恵子 |
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看護師 | 菅 沙衣 |
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薬剤師 | 若松 雄太 |
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臨床検査技師 | 加藤 正輝 |
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管理栄養士 | 内山 智絵 |
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臨床工学技士 | 木村 俊大 |
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レントゲン検査、超音波検査の基本的な画像検査、尿検査を行った上で、尿酸結石が疑われる方に対し、高電圧と低電圧で撮影した場合のCT値の組み合わせを利用したDual energy CTを使用しています。これにより尿酸結石の同定がCT画像のみで推定できます。
尿酸結石は薬剤によって尿をアルカリ化にすることで溶かすことができ、手術療法などの侵襲的治療を回避できる可能性があります。
2021年に体外衝撃波砕石装置を導入しました。
通院治療、手術時間は30~40分程度です。
4-5日程度の入院、腰椎麻酔あるいは全身麻酔で行います。
当院は、兵庫県下で2番目の手術件数を行っています。
20mm以上の腎結石やサンゴ状結石は、自然排石されず、放置するとサイズの増大、腎機能の悪化を招き、重症感染症(急性腎盂腎炎、敗血症)を引き起こす可能性が高くなるため、結石を除去する治療が必要となります。
ECIRSは、20mm以上の腎結石、サンゴ状結石では第一選択とされ、PNL(経皮的腎砕石術)とTUL(経尿道的尿路砕石術)の利点や欠点を相互に補完することによって、高い治療効果をもつ手術であり、2022年より開始しました。
自然に排石、手術で摘出した結石を成分分析し、再発予防に役立てています。
また、24時間の尿中物質を測定することにより、異常があれば薬物治療を行うなど化学的に再発を抑制します。
尿路結石の再発を予防するため
管理栄養士による栄養相談を行っています。結石成分結果や尿化学検査の結果を踏まえて個別に行っています。
再発予防の食生活のポイントについてパンフレットを作成しました。
体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(ESWL) | 84 |
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経尿道的尿管結石除去術(TUL) | 135 |
経皮的経尿道的同時砕石術(ECIRS) | 4 |
結石予防の栄養指導件数 | 92 |
Dual energy CT | 8 |
24時間尿化学検査 | 11 |