ご好評いただきました(5/25市民公開講座)
令和6年5月25日(土)ソリオホールにて市民公開講座を開催しました。
当日は111名の方々にご来場いただきました。ありがとうございました。
今回は外科医師4名が講演させていただきました。
令和6年5月現在、当院外科の医師数は9名で、専門医の資格を持つ医師が多数在籍しています。
最初は、「市立病院外科の昔~今」をテーマに岡田医師が講演しました。
開腹手術よりも患者さんの体に負担の少ない腹腔鏡手術(腹部に1㎝程度の小さな穴を数か所開けて、そこから器具を入れて行う手術)について主にお話しました。
当院の令和5年腹腔鏡手術件数は400件を超えています。
次に「胆石・鼠径ヘルニアの外科的治療」をテーマに福永医師が講演しました。
胆のう結石の症状・手術、鼠径ヘルニアの症状・手術等について詳しくお話しました。
当院の令和5年胆のう摘出術は174件、鼠径ヘルニア手術は135件にのぼっています。
続いて、「胃癌の最近のお話」をテーマに西野医師が講演しました。
ピロリ菌除菌、胃がん検診の大切さ、コンバージョンサージェリー(ステージⅣの胃がん患者さんに抗がん剤治療等を行い、腫瘍が小さくなった場合に行われる外科的切除)等についてお話しました。
当院の胃がん患者さんの5年生存率は、全国がん診療連携拠点病院の5年生存率と遜色ない結果が出ています。
最後に「大腸(直腸)と肛門の外科的治療」をテーマに濵田医師が講演しました。
肛門の治療法と、直腸がん切除後の縫合不全(縫い合わせた腸がうまくつながらず、便などがおなかの中に漏れ出てしまうこと。発生頻度は10%程度)を減らす取り組み等についてお話しました。
縫合不全が原因で腹膜炎になると救命目的の手術や処置が必要になるため、当院では「患者さんに対して一時的に人工肛門を造設する基準」を作成することに取り組みました。
こうして基準に該当する方には一時的に人工肛門を造設することで、令和元年以降、直腸がん切除後の縫合不全は発症していません。
また、当院では3年前に肛門の専門外来を立ち上げ、日本大腸肛門病学会専門医・指導医のもとチームで診療を行っています。
次回は6月15日(土)14時~15時に宝塚市立東公民館にて「脳梗塞について」というテーマで脳神経外科主任医長の美山医師が講演いたします。皆様のご来場を心よりお待ちしております。