歯科口腔外科の取り組み「2人1組での口腔機能管理」を紹介します
歯科口腔外科では、手術や抗がん剤、放射線治療期間中の入院患者さんなどに質の高い口腔機能管理(お口の中の清掃、お口の中の状態確認)を行うことを目的に、2人1組で口腔機能管理を行うことを発案しました。この体制をパートナーシップオーラルマネージングシステム(POMS:ポムス)と命名し、2016年度から導入しています。
POMSは、看護師が質の高い看護を提供することを目的に開発されたパートナーシップナーシングシステム(PNS)を基盤にしています。PNSは、看護師2人がパ-トナーとなり対等な立場でお互いに補完し、その成果と責任を共有するシステムです。
ただし、PNSの組み合わせが看護師同士であるのに対し、POMSは歯科衛生士同士とは限りません。2人のうち1人は歯科衛生士で、もう1人は歯科衛生士、歯科医師、看護師、その他医療従事者であることが想定されています。
POMS導入前は歯科衛生士が1人で口腔機能管理を行っていましたが、POMS導入後はパートナーがいることで、患者さんの状態を常に確認しながら安全なケアを実施できるようになりました。また、1人の場合だとケアの方法で悩むような症例でも、2人の場合ではパートナーとその場で相談して対応できることが増えています。
今後もPOMSを円滑に実施できるよう工夫していきたいと考えています。